2021.03.17

研究戦略部門 2020年度 Overview 



研究戦略部門は2020年4月に発足した、研究戦略支援、研究企画、研究広報、国プロ等の資金獲得支援、調査分析などの業務を担当するURAの組織です。
部門の多岐にわたる活動のなかから、2020年度のトピックスを取り上げて紹介いたします。

調べる

研究戦略立案のための社会動向調査

目的

本学の重点/戦略研究分野を中心に、社会の動向やメガトレンド、技術ロードマップなどを把握し、研究のポートフォリオ策定など研究戦略立案を支援するための調査分析を行っています。

概要

東工大URAは本学の研究戦略のために、マクロ的な調査分析として、マーケティング・インテリジェンス(MI)のアプローチによる社会要請として今後重要になる研究分野の把握と、研究IRのアプローチによる本学の研究力の見える化を両輪として並行して進めています。
MIのアプローチにおいては、本学の研究重点/戦略分野毎にメガトレンドや技術ロードマップを中心に今後重要となる科学技術などの洗い出しを行っています。本年度は、SSI(Sustainable Social Infrastructure)分野を中心に調査を行いました。スマートシティ・自然保全を始め、今ホットなグリーンイノベーションも含め多岐にわたる領域の業界を対象にした調査をレポートの形でまとめています。

アピールポイント

ここ数年間で各分野での調査を進めてきました。単なる記事の寄せ集めではない、システムとしての要素技術や研究の動向を把握することができる形でまとめられています。研究者俯瞰マップ等と合わせ、研究戦略立案の支援に繋げるとともに、学内での活用を推進していきます。

担当

新田元、井上素子

研究戦略のためのマクロ的な調査分析

研究力を可視化する

目的

新しい拠点や枠組みの検討に資する研究力の可視化を行っています。

概要

新しく拠点や枠組みを検討する際に、どの教員がどのような研究をしているか、カテゴリーで整理されていることは、議論を始める上で有益な情報となります。
今年度は情報やエネルギー、CPS2について研究力の可視化を行いました。そのほか、研究力パンフレットのResearch Map、Emerging Research Profiles向けの可視化も実施しました。

アピールポイント

学内の研究力を可視化することで、新たな企画をサポートします。

担当

松林真奈美、小西朋子

TOKYO TECH RESEARCH MAP 2021 – 2022

つなぐ

異分野融合研究を推進するイベント「Tokyo Tech Research Festival 2020」をオンラインで開催

目的

分野の垣根を超えた研究交流と融合研究の成立を支援するため、出会いの場を提供しています。

概要

様々な分野の研究者が互いの研究を発表し合い、交流する全学イベントTokyo Tech Research Festival(TTRF)を隔年で開催しています。2020年度は完全オンラインで3日間に分けて開催し、13件の発表が行われました。今年は初日をCOVID-19関連研究の特集日とし、この課題に関心を寄せる研究者による熱い議論が交わされました。発表後はオンライン投票や表彰式を行い、終了後の懇親会ではバーチャル会場にアバターで集まって交流をするなど、コロナ禍にあっても学内の異分野交流を継続できるような新しい形のイベントを目指しました。

アピールポイント

これまで3年間に学内異分野融合イベントを通じて10組以上の共同研究が成立しています。研究チームには、学内ファンド(異分野融合研究支援)・外部資金の獲得や学術成果の発表につながったケースが既にみられます。また、テニュアの獲得や学生間の交流等の展開も見込まれています。

担当

井上素子、松林真奈美、杉尾成俊、中戸川万智子、新田元

URAによる融合研究支援

イベント「Tokyo Tech Research Festival 2020」

Tokyo Tech Research Festival 2020

支援する

科研費獲得支援

目的

科研費獲得を目指す研究者のために、若手種目から大型種目まで幅広い科研費支援の制度を提供しています。

概要

東工大URAでは研究資金支援課とも連携しながら、科研費獲得に向けた様々な支援の取り組みを行っています。毎年対象種目を変更している書き方講座では、今年度は若手研究、基盤研究(A)・(B)、学術変革領域研究(A)の3種目に向けた講座を開催しました。また、初のオンラインでの開催となり、講演資料に加えて講演動画も研究・産学連携本部HP上で公開しています。ヒアリング練習についても今年度はオンラインでのヒアリング審査に対応し、できる限り本番と同様の環境でのオンライン形式で実施しました。

アピールポイント

書き方講座やレビュー実施後のアンケートでは、毎年ほとんどの方から参加して良かった、調書作成の参考になったとの回答をいただいています。

担当

小西朋子、松林真奈美、ダサーラ チャールズ

令和2年度書き方講座の講演資料および講演動画(学内限定)

研究計画調書閲覧サービス申込(学内限定)

科研費支援制度

さきがけ採択支援

目的

さきがけの領域選定から面接練習まで一貫した支援メニューを提供し、一人でも多く若手研究者が採択されるよう支援しています。

概要

2020年度は集会形式の学内説明会「さきがけ検討会」の代わりとして、これまでの説明会記録をもとにTipsをわかりやすくまとめた「虎の巻」を作成、希望者に配付しました。面接練習はオンラインで行い本番の形式に合わせました。

さきがけ採択支援

アピールポイント

さきがけ採択のポイントはこれまでの研究業績や知識・経験のみではないことを、採択経験をもつ多くの先生方の談話が物語っています。さきがけ応募者と経験者を結びノウハウの蓄積を提供できるよう心がけています。

担当

成毛治朗、井上素子、小西朋子、小林義和、杉尾成俊

2020年度JSTさきがけ支援(学内限定)

JSTさきがけ面接練習の支援(学内限定)

研究者の成果普及スキルを向上させるための国際論文執筆やプレゼンテーションのワークショップ開催

目的

東工大研究者の見える化を推進するため、研究成果の国際的普及に関するワークショップを開催しています。

概要

“どうしたらacceptされるか?” というのは、すべての研究者が悩むことです。この悩みを解決するため、東工大URAが国際論文執筆やプレゼンテーションワークショップを開催しています。2020年度は、Springer Natureなどから科学技術論文の専門家を招き、「国際論文執筆オンラインワークショップ」と「国際学会プレゼンテーション・オンラインワークショップ」を開催しました。400名以上の東工大研究者や学生から参加登録を受け付けました。

Acceptまでの研究成果普及の流れ

アピールポイント

新型コロナウイルスの時代には、研究成果の普及がさらに重要になっています。

担当

ダサーラ チャールズ、小西朋子

英語論文執筆セミナー

伝える

「ニューノーマル リサーチマップ」制作

目的

COVID-19やニューノーマルに関連した東工大で実施している研究テーマを一覧で紹介

概要

このリサーチマップは、ウェブサイトで一般公開しています。社会貢献への結びつきを明確に意図して、誰にも分かりやすい分類をしました。ページを開くと、まず取り組むべき数々の社会課題を示します。それぞれの社会課題を選ぶと、次の階層に移り、解決へのアプローチが現れます。最後の階層では、アプローチに対応する東工大の研究テーマを一つ一つ詳しく説明しています。

アピールポイント

オンライン上の直感的な操作で、東工大で実施しているCOVID-19やニューノーマルに関連した研究テーマを一覧で確認できます。伝えるべき科学技術を、ただしく・わかりやすく・魅力的に表現することを目指しています。

担当

川口恵美子、小西朋子、成毛治郎、長谷川一英、ダサーラ チャールズ 、井上素子、松林真奈美、新田元

Tokyo Tech New Normal Research Map

ニューノーマル リサーチマップ

東工大の研究力を紹介するパンフレット改訂版「Tokyo Tech Research 2021-2022」制作

目的

産学連携の促進、一般の方に東工大の研究力を認知してもらうことを目的としたパンフレットを制作しています。

概要

研究パンフレット「Tokyo Tech Research(東工大の研究力)」は2017年に発刊、2年ごとに改訂しています。今回の改訂では、企業の方から要望の多い、次世代を担う研究者を紹介する「Emerging Researcher Profiles」を新設し89人の研究者を掲載、本学を代表する研究者を紹介した「Research Map」とともに、研究者の顔がみえるパンフレットを目指しました。また、学院の紹介ページも統一感が出るように刷新しています。

アピールポイント

「Emerging Researcher Profiles」は、研究概要を掲載し、それぞれの研究者の研究内容のエッセンスがわかるように制作しています。

担当

長谷川一英、松林真奈美

東京工業大学/広報誌

パンフレット/ニュースレター

新設したEmerging Researcher Profiles

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