2024.04.09

研究戦略部門 2023年度 Overview

研究戦略部門は2020年4月に発足した、研究戦略支援、研究企画、研究広報、国プロ等の資金獲得支援、調査分析などの業務を担当するURAの組織です。
部門の多岐にわたる活動のなかから、2023年度のトピックスを取り上げて紹介いたします。

目次

研究広報・アウトリーチ支援

海外メディア向けプレスリリースの実施

目的

研究成果を世界に向けて発信し、研究の認知度を向上させるための支援をしています。

概要

研究成果を発表する際に、URAが英文のプレスリリースやグラフィックスを制作し、海外メディア向けにニュース発信(プレスリリース)をしています。年間約80件です。海外向けのプレスリリースは、論文のAltmetric Scoreが大きく向上するだけでなく、海外メディアによる取材の契機となり研究の認知度向上に貢献します。

2023年度トピックス

英文プレスリリース実施の勧誘や成功事例の紹介を実施し、結果として、全申込者のうち28%の方に、新規のお申し込みをお受けしました。

担当

川口恵美子、服部玲子

東工大公式サイトのウェブ特集記事の企画

目的

最先端の研究内容と研究者の魅力的な人物像を読み物として紹介しています。

概要

東工大ウェブサイトトップページに掲示している「顔・東工大の研究者たち」と「NEXT generation」シリーズを、広報課と連携して企画・立案しています。日本語・英語で一般公開しています。研究に関する質の高い話題を社会に向けて発信することで、東工大や研究者の認知度を高める機会を創出しています。

2023年度トピックス

新大学統合を目前に控え、公開件数は少ないですが、多様な研究者、研究分野を取り上げ研究の多様性もアピールしています。

担当

川口恵美子、服部 玲子、ダサーラ チャールズ

研究動画の制作

目的

研究者の希望に応じて4分程度の研究動画を日英両言語で制作し、東工大YouTubeチャネルへ掲載・発信します。

概要

東工大で実施されている研究を分かりやすく伝えるために、各研究者の希望に応じながら研究内容や成果を動画でまとめます。動画制作の相談から動画の納品まで約6か月、日英両言語(ナレーション・字幕つき)合計2本の動画の制作が可能です。

2023年度トピックス

動画制作ならびに発信の全工程をURAがサポートします。研究者の負担を最小限にしつつ、国内外に向けたアウトリーチ活動のひとつを体感していただけます。

担当

川口恵美子、服部玲子

リサーチマップ制作

目的

東工大の研究者を紹介するためのResearch MapやEmerging Researcher Profiles(2023-2024版)を日英両言語で制作し、配布しています。

概要

東工大の研究分野の多様性やインパクトのある教員、若手研究者を紹介するためのパンフレットを2年ごとに制作しています。 Research Map・Emerging Researcher Profiles制作にあたり、教員の選定にあたっては論文や外部資金データを活用した基準を設けています。

2023年度トピックス

東工大における研究活動の最前線をになう研究者の一端を、研究内容を紹介するショートテキストとともにまとめています。本学の多様な研究者層を把握することができます。

担当

川口恵美子、服部玲子

アウトリーチ支援

目的

社会に向けて、東工大の研究者が行う研究の魅力を発信する支援を行っています。

概要

  • 知的好奇心”Curiosity”に触発されて進めている研究を紹介するをコンセプトに、工大祭で展覧会を開催
  • ポスター展示に加え、映像作家によるオリジナル映像展示、グラフィックレコーディング、トークショー等で紹介

2023年度トピックス

工大祭で『東工大の研究者展CDRExpo/TTRF2023』と題する展覧会を開催し、12名の研究者を紹介しました。400名超の一般市民に鑑賞いただきました。

担当

井上素子、新田元、加藤英之

企画・支援

個人の申請支援(科研費)

目的

科研費獲得を目指す研究者のために、研究資金支援課と連携して若手種目から大型種目まで幅広い支援を行っています。

概要

調書作成支援制度として調書閲覧サービス・書き方講座・レビューを実施しており、さらに書面審査通過者にはヒアリング練習を実施しています。若手研究者はもちろん、ベテランの研究者の方にも役立つ支援となっておりますので、科研費獲得をお考えの方は是非ご活用ください。

2023年度トピックス

書き方講座・レビューでは、対象種目に基盤(A)を追加しました。ヒアリング練習については、今年度は対象となった方全員からお申込みいただいています。

担当

小西朋子、松林真奈美、服部玲子

個人の申請支援(さきがけ・創発事業)

目的

若手研究者のための支援として、JSTのさきがけや創発的研究支援事業について、情報提供や面接練習など採択に向けた支援を実施しています。

概要

採択者のコメントを元に、さきがけ/創発の申請に向けたTipsをまとめた資料の配布や、採択者をお招きした学内説明会の開催・録画公開を実施しています。面接練習は本番を想定した形式で、採択者や外部資金獲得豊富なベテラン教員に審査員役となっていただいており、毎年非常に役立ったとの声を多数いただいております。

2023年度トピックス

創発事業については今年度、初代創発POや採択者をお招きした学内説明会を初めて開催しました。また、創発は採択後にも引き続き支援を行っており、学内の採択者同士交流を深める機会として、創発採択者イベントを開催しました

担当

小西朋子、井上素子、服部玲子、小林義和


創発採択者交流会(令和2~4年度の創発採択者が参加)

チームへの申請支援(Moonshot/ERATO/K-program/ASPIRE)

目的

研究者が最大の研究成果を生み出すべく、研究の加速・多角化を助ける安定したand/or潤沢な研究資金源の獲得をサポートしています。

概要

  • 今年本格始動したASPIREが要求する「頭脳循環スキーム」のためのアイディア集をURAが作り研究者に提供しました。
  • チーム型(大型)資金について継続的にヒアリング練習の設定してサポートしています。また、この種の提案書で要求される大学の整備する研究インフラ(ソフト・ハード)に関する記述テンプレートの作成(学内複数部署協働)にURAが寄与しています。

2023年度トピックス

  • 研究内容について担当URAが専門性を持つ際には、研究計画が最も効果的に審査員に伝わるとの観点でコメントをことも行いました。
  • ヒアリング予定者の希望に応じて可能な限り迅速に最適な模擬審査員を手配しています。

担当

加藤英之、小西朋子、井上素子、小林義和

国際研究活動活性化

目的

研究活動充実化スパイラル:発表成果 ー<迅速>→ 世界中のあらゆる人 → フィードバック(高評価、研究費獲得、コラボ・オファー、産官学での新価値創出)→ 研究質/量・多様化up and/or 社会的価値提供up、やりがいup → さらに良い研究成果 →・・・

概要

  • 研究戦略セミナー vol 1.2:海外研究機関で活躍する研究者との密な議論を通じて研究活動国際化の要点を掴むサポートをします。
  • 研究活動国際化の大型資金ASPIREでの提案に役立つ「頭脳循環策」アイディア集を学内提供しています。
  • 国際学術専門誌での日本人のプレゼンス拡大を狙う特集号編纂プロジェクトを国内URA連携(医科歯科大、金沢大、自然科学研究機構)で実施しています。Matter誌(Elsevier)編集長と本学研究者の意見交換会も実施しました。
  • 大型国際研究拠点提案における海外研究機関とのチームアップ調整・交渉
  • 国際共同研究始動をURAが仲介するスキームを海外大学と共同検討しています。

2023年度トピックス

欧米の50%程度と見做せる日本発研究の可視化推進がコスト最小・最速で研究推進と考える

担当

加藤英之、服部玲子、川口恵美子、ダサーラ チャールズ

グループ形成支援(学内)

目的

新たな研究の着想を得たり、共同研究による研究拡大に繋げるための、分野や所属組織を超えた出会いの場の提供し個別マッチング支援を行います。

概要と参加研究者の声


普段会うことの無い人と出会い、新たな研究の着想を得たり論文発表に繋がったりといった成果が生まれています。

2023年度トピックス

(開催無し。医科歯科と融合イベントを開催)

担当

井上素子、加藤英之、新田元

グループ形成支援(学外)

目的

研究者が新たな研究の着想を得ることや、共同研究により研究拡大・多角化を実現することをサポートします。

概要

学外の連携機関との共同研究に繋がる対話や研究資金を獲得する為のサポートを実施します。研究上のニーズを満たす相手や、独自スキルを活用できる相手と出会えるよう両機関のURA等が協働中です。

東工大・医科歯科大研究マッチング・フォーラム&ファンドはこちら
梅とつばめの研究マッチングプラットフォームはこちら
学術誌特集号の編纂支援、異分野融合WS等はこちら

2023年度トピックス

  • 医科歯科との研究マッチング・フォーラムでは79件の発表があり、10件以上の共同研究が誕生しました
  • 研究者マッチング「人」同士の出会いであることから、意向・狙いのすれ違いを最少化するようサポートします

担当

井上素子、加藤英之、服部玲子、新田元

外部連携拡大(MIRAI-DX、四大学連合)

目的

研究大学コンソーシアム(RUC)や四大学連合に属する多様な研究者と、本学研究者の研究交流が活性化することを支援します。URAの機関間連携が生み出す有益な価値を各ステークホルダーに示していきます。

概要

  • RUC全研究者の多角的研究者情報を持つMIRAI-DX Pureサーバーを開発・運用するMIRAI-DXコア7グループ(東北大、筑波大、東工大、電通大、京大、岡山大、自然科学研究機構)にて、研究者プロファイルベクトル表現による研究マッチング手法の開発、実践を行っています。書誌情報フリー化の世界的動向をフォローしています。
  • 四大学連合ポストコロナ社会コンソーシアムの事務局を運営し、共同研究の橋渡しや交流イベントを行っています。

2023年度トピックス

  • MIRAI-DX:Pureサーバーの持つ論文、共同研究、研究費、プレスリリース等のマルチモーダルな研究情報を用い、全国のURAと研究者マッチングを支援します。
  • 四大学:2023年度は生成AIをテーマに、異分野の研究者12名がじっくり語るリレートークの企画運営を行いました。

担当

加藤英之、新田元、井上素子

システム・ITサービス

外部資金情報共有・配信システム「SHIORI」

目的

研究者に最新の研究資金公募情報をタイムリーかつ便利に提供します。

概要

SHIORI(Sharing Opportunities for Research and Innovation)は、e-Radで現在募集中の事業、財団などからの研究助成、他大学・研究機関との共同研究等に関する募集、さらには賞や学内ファンドの募集情報をご案内するツールです。
https://shiori.ura.titech.ac.jp

2023年度トピックス

研究者の利便性を高めるために、以下の機能を追加しました。

  • サイト全体の日本語と英語表示切替
  • メールマガジン配信に加え、Slack通知の機能

担当

ダサーラ チャールズ、小西朋子、井上素子

サイト運営(研究・産学連携本部サイト、URAサイト)

目的

研究や産学連携に関する大学やURAの支援メニューをWEBやSlackで発信しています。

概要


研究・産学連携本部サイトはこちら
東工大URAサイトはこちら
Slack #an-ura-研究支援情報と相談窓口はこちら

2023年度トピックス

2023年度はURAサイトで33件の支援事例を紹介。上記3ルートを通じ寄せられる、資金申請や産学連携、調査等の問い合わせに年100件ペースで対応しています。

担当

井上素子、川口恵美子、服部玲子

調査・分析

研究調査分析

目的

研究や研究支援活動に客観的なエビデンスや新たな視点を提供するために、論文分析ツールや外部資金データなどを用いて、研究にかかる調査分析を行っています。

概要

研究や研究支援がより活発に、効率的になるように様々な調査分析を実施しています。

2023年度トピックス

THEやQSの世界大学ランキングが指標を変更したことに伴い、本学を含めたスコアへの影響の要因を分析をしました。
政策動向の調査として、国のイノベーション戦略や科学技術関連予算に関する情報を精査し、学内向けに提供しました。

担当

松林真奈美、小西朋子、井上素子、加藤英之

学内研究者の可視化

目的

新たな研究連携や研究テーマ検討のために、本学の教員がどのような研究を行っているのかを探索するツールなどを作成・提供しています。

概要

キーワードから教員探索したり、大学全体の強みを俯瞰するようなツールを提供しています。

2023年度トピックス

本学・TMDUの教員をキーワードで分類したツール“ResearchViz”を開発しました。
ScivalのTopic機能を活用し、論文情報から階層構造を作成しています。
4月公開予定。

担当

松林真奈美、ダサーラ チャールズ

研究の重点分野・戦略分野

目的

大学の研究方針となる分野の紹介や、分野設定のための支援活動を実施しています。

概要

指定国立大学に指定された際に設定した研究の重点分野と戦略分野の紹介や、新大学の研究活動の準備としての2大学の研究者やURAを交えたワークショップ開催やディスカッション活動を実施しています。

担当

新田元、川口恵美子、井上素子、加藤英之、服部玲子

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